1927年、チャールズ・リンドバーグ(1902-1974)はニューヨーク-パリ間、無着陸の大西洋横断飛行を成功させ世界を驚かせた。飛行時間は、33時間29分にも及んだという。そのわずか2年後、ドイツの劇作家ベルトルト・ブレヒト(1898-1956)は、このアメリカ人青年の業績に取材し、ラジオ教育劇として一本の戯曲を書き上げた。そして90年の時を経て、6人の演出家が千駄木の洋館で −まるでリンドバーグを大洋の上空で待ち受けた困難の数々のように− 部屋ごとにシーンを用意して待ち受ける。鑑賞者はリンドバークと共に島薗家住宅に飛び立ち、海を越える大冒険にでかける。
2016年12月、埼玉県蕨市の旧加藤家住宅にて「戯曲の棲む家」シリーズ第5弾としてゲッコーパレード版「リンドバークたちの飛行」は初演された。演劇誌『悲劇喜劇』誌上の2016年の演劇シーンを総括する対談でとりあげられるなど、大きな話題となった。
※徳永京子,佐々木敦「演劇シーンの現在地・二〇一六」(『悲劇喜劇』2017年3月号,早川書房 所収)
そんな本作が、「家を渉る劇」として再び演じられる。その舞台となるのは、昭和の洋館・島薗邸。ニューヨーク、パリ、埼玉県蕨市から、東京都文京区へと、劇は渉る。舞台表現集団と建築史家、セノグラファーによる建築と演劇の邂逅を試みる共同企画。これはその第1章である。
【会場】島薗家住宅
国登録有形文化財。島薗邸。生化学者である島薗順雄(1906-1992)の自邸として昭和7年(1932)に建設。設計は銀行建築の名手、建築家・矢部又吉(1888-1951)。表は洋館、その後ろには生活のための和館がつながった、和洋併置の住宅。当初は平屋だったがその後、2階部分が増築され、いまの姿となる。現在は、たてもの応援団の協力により月2回の公開がなされている。
★各回定員10名。
開場は開演の15分前、上演時間は60分を予定しております。
上演中に階段の上り下りなど、室内の移動がございます。予めご了承ください。
【当日券お問い合わせ】
電話:080-3488-4197(制作) メール:geckoparade@gmail.com
- 照明協力
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- 磯野いるか
- 記録映像
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- 絵空衣音
- チラシデザイン
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- 岸本昌也
- 制作
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- 岡田萌
- 作
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- ベルトルト・ブレヒト
- 訳
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- 岩淵達治
- 演出
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- 柴田彩芳
- 本間志穂
- 渡辺瑞帆(青年団)
- 市松(砂と水玉)
- 古賀彰吾(劇団ドクトペッパズ)
- 黒田瑞仁
- 出演
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- 河原舞
- 崎田ゆかり
- 林純平
- 衣装
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- YUMIKA MORI
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一般
- 3,500円
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プチ・パトロンチケット
- 4,500円
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高校生以下
- 500円
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蕨市民
- 1,000円